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120美酒会メールマガジン  第2号       2004年 4月27日
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第一回美酒会は6月9日(水)に決定!!!

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こんにちは!4月8日立ち上げから約20日、お陰さまで 皆様からの
励ましのメールや 入会したいとのご希望やら 事務局は大変喜んでいます。
又 121三田会の方や119三田会の方々からも関心を持っていただき
嬉しい反面 しっかりやっていかなくちゃ!と身が引き締まる思いです。

今回は大同窓会で日本酒を寄贈くださいました政治学科の塩味さんに
ご実家の造り酒屋についてコラムを書いていただきました。

美酒会BBSにも皆さんのご意見、感想を、どしどし書き込みしてね。
http://www.whocares.jp/bb/view.jsp?bbn=120bishu

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さて今日の目次
☆ 第一回美酒会6月9日(水)に決定!
☆ コラム 塩味寿子さん (政治)
☆ 会員名簿 (新規入会者含む)

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☆ 第一回美酒会6月9日(水)に決定!

テーマ 「造り方の違いによる味のバラエティを楽しもう。」

日時  6月9日(水) 7時より
場所  縁(えにし)  電話 03(5728)2802
渋谷区猿楽町11ー1La Fuente代官山B1
会費  8000円位を予定してます。

「縁」は杉原会長お勧めのお店で 代官山というおしゃれな場所にあり、
こだわった食材によるお酒の肴が本格派とか。お楽しみに。
事前情報を120美酒会BBS上でも流していきますので、
時々、開いて見て下さいね。

会場の都合上 出欠はなるべくお早めにお願いします。
村田事務局長まで murata615@mve.biglobe.ne.jp
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☆ 会員コラム   塩味寿子さん (田村酒造場のお嬢さん)

大同窓会で「嘉泉」という樽酒を呑んでいただけたでしょうか?
田村酒造場は文政5年1822年創業の造り酒屋です。

創業以来「嘉泉」の酒造りは越後杜氏によって支えられてきました。
酒造りはご承知のように秋から春にかけて行われます。
10月になると新潟から稲刈りを終えた越後杜氏が夜行列車に乗って
やって来ました。国に妻子を置いてやって来る蔵人にとって酒造りが
24時間彼らの生活すべてです。夜も明けきらないうちから酒蔵の窓や
戸の間からもくもくと湯気が立ち、その中で白々と夜が明けていく。
前日に洗米し、明朝大きな釜に湯を沸かしこめを蒸す作業が始まり
酒造りが始まるのです。

子供の頃はびん詰め場に行って ラベル張りの手伝い(?)をしたり、
びん詰めの流れ作業を見たりして遊んでいました。
びん詰め場の奥には神棚が入り口にある仕込み蔵があり そこから
先の空気はいつもひんやりと凛と張り詰めた、人を寄せ付けないものが
ありました。「女、子供は入ってはいけない」と言われ、そこから先、
足を踏み入れたことはありませんでしたが、私が結婚をし、家を出る時
父に「嫁に行く前に一度見ておけ」と言われ 初めて仕込み蔵に入りました。
ふつふつと泡立つもろみタンク、温かい麹室、ピカピカにみがき上げられた
柱と床、なにか神々しいものを感じ、その場を後にしました。

高校生の頃 越後杜氏から南部杜氏にその仕事が引き継がれましたが、
その頃の記憶の中に精米機の音があります。
私の部屋の外がちょうど精米所になっていて音が聞こえるのです。
昼間聞こえてきた精米機の音が夜中になっても止まず、一晩中シュンシュン
と続くことがあります。大吟醸の仕込みが始まったのです。
米は一晩中割れない様にゆっくりと60%にまで研き上げられます。
大吟は杜氏の腕が試される酒、腕をみがくための酒、杜氏が最も神経を使う
酒なのです。

南部杜氏の川村親方が私は好きでした。
とてもおだやかで蔵人を包み込むような人でした。
川村杜氏のもとで大吟醸酒は全国で金賞を取る酒になっていきました。
しかし 時代の移り変わりと共に 岩手の蔵人の後継者が少なくなり
田村酒造の蔵人の高齢化によって、地元福生近郊の蔵人を考えなければ
ならない時がやってきました。
高校を卒業して入ってきた高橋君は川村杜氏のそばで酒造りを始め
10数年を経て 杜氏として賞を頂く酒の造り手となりました。
「是非 酒造りをさせて下さい」とやってきた女子学生の塚本さん。
女人禁制といわれる酒蔵で「女」に仕事をさせるなど初めてのこと、
父も彼女の熱意に押され入社を認めたといいます。
今や彼女は「頭」(かしら)として夜明けから酒造りに励んでいます。
時代は移り変わろうとも蔵人のひたむきさは変わらない。

ところで酒屋の娘だから酒の味がわかるのかって?
いいえ。私にわかることは おいしい酒かまずい酒かだけ。
おいしい酒には造り手のひたむきさがみえるからなのでしょうか。
塩味 寿子 (旧姓 田村)

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田村酒造場 [嘉泉]蔵のご紹介

大同窓会での4斗樽(1升瓶40本分)を寄贈していただき有難うございました。
ほのかな甘い樽香と、きめこまかいなめらかな味わいが口の中に広がり
呑み飽きしないお酒でしたね。

創業時に掘り当てた秩父奥多摩の伏流水の井戸の水量が豊富だった事を
喜び「嘉泉」と命名したとか。
水が豊かな東京都福生の美しい自然環境の中で“丁寧に造って丁寧に売る”
を信条として 品質第一の酒造りに励んでいると聞いております。
来年の酒造り時期に是非、美酒会の皆さんと蔵見学させていただきましょう。
http://www.seishu-kasen.com/                杉原 記

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<お知らせ>
このメールマガジンを是非ご友人の120三田会の日本酒好きの方に転送
して頂けたら嬉しいです。他の120三田会メンバーで当会に入会希望の方
がいらっしゃいましたら下記メールまでご相談ください。
事務局より後日、ご本人にメール等でご連絡差し上げます。
事務局 村田 健 murata615@mve.biglobe.ne.jp

「120美酒会BBS」 http://www.whocares.jp/bb/view.jsp?bbn=120bishu