13回美酒会報告 経済学部M組 鈴木茂
和食やお寿司にワインという楽しみ方は結構あちこちで聞かれるように なりましたが、イタリアンに日本酒という組み合わせはこれまでご経験 があるでしょうか?まさにその組み合わせを今回の美酒会でいただい てきました。
美酒会は120三田会が作った、日本酒を楽しみ、少しでも日本酒を ワールドワイドに広めようという趣旨に賛同していただけた方々が集う、 年に数回開かれる同窓会のイベントなのですが、今回で早くも13回目 をかぞえます。
連合三田会大会で同じ目標に向かって頑張った興奮がまだ冷めやんで いないからでしょうか、40人の定員があっという間に埋まってしまいました。
しかも新しい仲間が参加者の4分の1にあたる10名。 皆なんらかの形で連合三田会大会の裏方を経験していたと思いますから、 会としては初対面なのにみんなどこかで会ったような気がします。
さてコース料理の食前酒とも言うべき乾杯酒は大きなブルゴーニュグラス に注ぎ込まれた白ワインならず純米吟醸酒。
ボトルが綺麗な細身の蒼色でとても日本酒のものとは思われないので、 まずはいきなりそのデザインに目を奪われました。
「今朝搾り」と名のごとく一週間前に搾ったばかりのフレッシュな味わいです。
まるで一輪挿しの花瓶のような綺麗なボトルに詰め込まれた若い辛口の 白ワインを食前にいただいた気分です。
そして前菜の白身魚のカルバッチョにはスプマンテならずスバークリングな柚木を 使ったお酒。気分はシャンパンといったところでしょうか。ほどよい酸味が料理に マッチしています。
次はチリメンキャベツの詰め物で中にはしっかりソテーされた豚、鶏、ほうれん草が 入っています。
これにはボルドーグラスに注ぎ込まれた10年ものの古酒「丹波強力2001」が添 えられました。
十分に熟成され、多少落ち着いた味わいは以前飲んだ ロマノ・レーヴィのグラッパを飲んだ時の印象に似ています。
そして同じ仕込みの純米吟醸酒「丹鼓」をおちょこにいただき飲み比べてみること に。こちらはまさに日本酒そのものというべき力強い味わいです。
次のイカスミのパスタには小鼓さんの定番ともいうべき純米吟醸酒「丹波美酒」を、 そしてメインの小牛のカットステーキには「路上有花」という 小鼓さん自慢の世界にも名が知られている大吟醸をいただきました。
赤ワインを使ったと思われる甘めのお肉料理との組み合わせにはちょっと複雑な感じ がしましたが、 付け合わせのキノコとは絶品のマリアージュだったと記憶しています。 日本酒はキノコとの相性がいい気がします。
デザートはマスカットを使ったグラッパとティラミス。 本場イタリアのものと言われても納得しそうです。 シェフはまだ20代ということでしたが、どの料理もしっかりした一流の味でした。
日本酒とイタリアンという初体験ということもあり、 また日本酒はワインのような華やかな香りとほどよい強めの酸味がするわけではない ので 多少は違和感を感じる組み合わせもありましたが、 総じていいマリアージュが随所に見られたと思います。
日本酒といろんな国の料理のマリアージュは十分楽しめる・・・。 日本酒の楽しみ方、楽しむ場面を増やせるいい機会だったと思います。
副会長の妹尾さんがおっしゃっていた、 「ある料理のコースの流れのどこかに一カ所でも日本酒を添える習慣」を 僕もこれから試してみようと思います。
そして美酒会も日本酒をただ楽しんで飲むだけでなく、 日本酒を広く楽しんでもらえるきっかけを会員それぞれが考える場を兼ねるという 次のステージに入ったのではないでしょうか。
そんな意味でもとても素晴らしい企画だったと思います。
あまりにも綺麗なボトルを女性へのプレゼントということでじゃんけんで分けて 最後に記念撮影で幕を閉じた第13回美酒会。気がつけば10時を大きく回り、 楽しくも新しい発見の一夜があっと言う間でした。
鈴木さんのブログにも書いてくださいました。
http://ameblo.jp/say-s/day-20100217.html